鍋田恭孝著

実践 心理療法
治療に役立つ統合的・症状別アプローチ

A5判 352頁 定価(本体4,200円+税) 2016年9月刊


 
 

ISBN978-4-7724-1514-9

 「プロの臨床家としては,クライエントにもっとも役立つ治療法を選ぶ責任がある」――。著者は,臨床の現場から,最も効果的で実践的な治療のアプローチを提案する。特定の学派・理論に依らず,むしろ,臨床ベースから精神分析,ユング心理学,来談者中心療法などを統合・折衷させながら,クライエントへの実効的な治療の視座と手法を再構成した。「健康な悩み」「神経症的悩み」「病態化のプロセス」など,クライエントの悩みのメカニズムを仔細に分析し,対人恐怖症,ひきこもり,強迫性障害,うつ病,境界性パーソナリティ障害,パニック障害などの各病理に対し,「心理教育的アプローチ」「問題解決的アプローチ」「人生全体を扱うアプローチ」といった3-ステップで独自のセラピー手法を提示。複雑・多様化する病理に対し,既成の学派・理論の限界を感じ,膨大な経験からあらゆる病理に対応できる実践法の確立を試みたもの。「心理療法を学ぶ,あるいは実践するにあたって,プロとして,ここまでは知ってほしい内容を包括的に」まとめた1冊だ。特定の学派や理論から治療の手法を学ぶのでなく,あくまで治療現場から「ボトムアップ式」にまとめることに一貫した「実践家のための実践書」である。

おもな目次

はじめに
総論

  • 第1章 現代の心理療法の成立の背景にはどのような経験があったのか
  • 「外傷体験モデル」「葛藤モデル」「偽りの役割モデル」「欠損モデル」「機能不全モデル」の系譜
  • 第2章 人は何を悩むのか。
  •  「健康な悩み」「神経症的悩み」「人格の統合性の問題」「病態化プロセス」「素質要因」
  • 第3章 セラピストの仕事
  •  3ステップアプローチ
  •  「心理教育的アプローチ」「問題解決的アプローチ」「人生全体を扱うアプローチ」
  • 第4章 治療促進因子(therapeutic factor)について
  •  何が治療的に意味があるのか
  • 第5章 神経科学から見た心理療法

各論

  • 第6章 不登校・ひきこもりへの心理療法的アプローチ
  • 第7章 対人恐怖症・社交不安障害に対する心理療法的アプローチ
  • 第8章 身体醜形障害の心理療法
  •  妄想様の悩みに対するアプローチ
  • 第9章 強迫性障害(Obsessive Compulsive Disorder)の心理療法的アプローチ
  • 第10章 うつ病の心理療法
  • 第11章 ヒステリー・境界性パーソナリティ障害
  •  ヒステリカル・スペクトラムについて
  • 第12章 パニック障害・嗜癖・心身症など
  • 各論の結びとして
  • むすび