生島 浩編著

触法障害者の地域生活支援
その実践と課題

A5判 248頁 定価(本体3,600円+税) 2017年4月刊


 
 

ISBN978-4-7724-1551-4

 「累犯障害者」と社会の耳目を集めた,罪を犯し服役と出所を繰り返す障害者。
 その再犯を防ぎ,社会復帰と地域生活を支える「立ち直り支援」について,刑事司法・障害者福祉・精神医療・犯罪心理臨床など複数の分野にまたがる重層的な課題を,実態調査に基づき第一線の行政責任者・実践家・研究者が詳説。
 最新の理論を踏まえ,海外の動向も視野に触法障害者支援の今後の方向性を具体的に指し示す,わが国で展開されるべき「刑事司法と福祉,精神医療の協働プロジェクト」を提示する。

おもな目次

序にかえて
概説/触法障害者の地域生活支援 生島 浩
第T部|わが国の触法障害者の地域生活支援

  • 第1章 触法精神障害者の地域生活支援 精神保健観察の導入と地域生活支援 今福章二
  • 第2章 触法障害者への福祉的支援 入所型障害者支援施設における取り組み 対象者の理解とアセスメント,リスクマネジメントの視点から 小林隆裕
  • 第3章 触法発達障害者の医療的支援 神経発達障害の診断と支援 内山登紀夫
  • 第4章 地域生活支援の現状[1] 地域生活支援に携わる人々から見た現状 立場による意識の違い,そして社会に送り出す側から見えるもの 岡本英生
  • 第5章 地域生活支援の現状[2] 地域生活支援に関する諸研究 障害福祉領域における実態調査から 大村美保

第U部|地域生活支援の課題

  • 第1章 刑事政策の観点から 「刑事司法の福祉化」の課題 辰野文理
  • 第2章 司法福祉の観点から 地域生活定着促進事業の成果と課題 小長井賀與
  • 第3章 犯罪心理臨床の観点から 犯罪からの離脱のための支援 障がいのある犯罪行為者の心理臨床 藤岡淳子・奥田剛士・益子千枝
  • 第4章 システムズ・アプローチの観点から 支援の多機関連携と課題 「窃盗更生支援プログラム」の開発 生島 浩

第V部|事例検討

  • 第1章 保護観察官による事例 保護観察所の業務と触法障害者の見立て・処遇 佐々木啓文
  • 第2章 地域生活定着支援センターによる事例 罪を犯した障害者をソーシャルサポートで支える 岸 恵子
  • 第3章 社会復帰調整官による事例 地域精神保健福祉のコーディネーターとして 生活環境調査と精神保健観察 垣内佐智子
  • 第4章 弁護士による事例 罪に問われた障害者の刑事弁護による入口支援 社会福祉士との連携事例 岡田卓司
  • 第5章 大学研究者による事例 触法障害者のケース・マネジメント 連携コーディネート・コンサルテーションの実際 生島 浩

第W部|地域生活支援の先進地域に学ぶ

  • 第1章 オーストラリアの実践と日本への示唆 国際比較を踏まえた地域生活支援の在り方 オーストラリア・ニュー・サウス・ウェールズ州における支援制度との比較において 水藤昌彦
  • 第2章 地域生活支援の理論モデル 知的障害のある犯罪行為者のための「相乗モデル」による更生支援 C・マシュー・J・フライズ[翻訳/水藤昌彦]