The Mark of Shame : Stigma of Mental Illness and an Agenda for Change

スティーブン・P・ヒンショー著/石垣琢麿監訳/柳沢圭子訳

恥の烙印
精神的疾病へのスティグマと変化への道標

A5判 480頁 定価(本体8,200円+税) 2017年7月刊


 
 

ISBN978-4-7724-1566-8

 カルフォルニア大学バークレー校教授にしてPsychological Bulletin誌編集長を務め、発達臨床心理学およびADHD研究の世界的権威であるスティーブン・ヒンショウによる、心理学にもとづく包括的な精神障害者スティグマ論。これまで哲学、社会学、社会精神医学、社会心理学で研究成果が蓄積されてきたスティグマ研究だが、本書は臨床心理学者の手による精神障害へのスティグマに関する包括的な著作であり、精神障害論をはじめ、進化心理学によるスティグマ論や、子どものスティグマに関する研究など、早急に研究を発展させなければならないにもかかわらず類書ではほとんど扱われていない領域についても詳しく解説されている。
 社会一般からだけでなく、他の当事者や医療者からもスティグマが与えられてしまうという事実、さらに精神医療全体に対する社会からのスティグマは根強いが、2016(平成28)年に「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)」施行されるなどスティグマ軽減のための法整備は進み、日本におけるアンチ・スティグマ運動は活況を呈している今、本書は精神医療および関連領域の初学者のテキストとなることはもちろんのこと、ベテラン臨床家や研究者が自らのポジションを問い直すうえでも極めて有用といえる。
 心理職のみならず、精神障害に関わる医療、福祉、教育領域で臨床・研究を実践するすべての援助職・研究者にとって必携のアンチスティグマ論。

おもな目次

第1章 精神障害とは何か、スティグマとは何か
第2章 社会心理学、社会学、進化心理学からの視点
第3章 精神的疾病に対する歴史上の考え方とスティグマ
第4章 精神障害に対する現代の考え方
第5章 スティグマの証拠――科学的研究から
第6章 スティグマの証拠――日常生活から
第7章 精神的疾病のスティグマ――まとめ
第8章 研究の方向性と重要課題
第9章 スティグマを克服するために(1)――法律・政策・地域の取り組み
第10章 スティグマを克服するために(2)――メディアと精神保健の専門家
第11章 スティグマを克服するために(3)――家族と当事者
第12章 今後の課題