境 泉洋編著

地域におけるひきこもり支援ガイドブック
長期高年齢化による生活困窮を防ぐ

A5判 230頁 定価(本体3,200円+税) 2017年10月刊


 
 

ISBN978-4-7724-1582-8

 ひきこもり状態にある人は,複合的な困難のために地域に居場所を見出すことができずにいます。その状態にある人への支援において最も重要なのは,ひきこもり状態にある人にとって魅力的な居場所を地域に確保することです。本ガイドブックでは,魅力的な居場所をどう作り,その居場所にどうつなげ,支援していくかを紹介します。
 そこには,全国規模のネットワークを持つ唯一の当事者団体であるKHJ全国ひきこもり家族会連合会が,1999年の設立から15年間の経験を通じで蓄積してきたノウハウが詰まっています。ひきこもりの心理は,往々にして誤解されやすいため,当事者視点からの支援は極めて重要です。
 また,本ガイドブックは,長期高年齢化するひきこもりの人たちの生活困窮を防ぐために,生活困窮者自立支援法を踏まえたひきこもり支援のあり方を,当事者視点から提案します。
 ひきこもり状態になった本人とその家族の自立と尊厳を確保し,希望ある持続可能なコミュニティにつなげるための支援を実現するための具体的方策としても活用できます。

おもな目次

はじめに●境 泉洋

  • 第1節 本ガイドブックの目的 
  • 第2節 ひきこもり状態の定義
  • 第3節 ガイドブックの概要

第1章 ひきこもりへの支援に必要な視点●牟田武生・斎藤まさ子・中垣内正和・川北 稔・中垣内正和・丸山康彦

  • 第1節 ひきこもりの心理 
  • 第2節 ひきこもりと家族
  • 第3節 ひきこもりを生む社会 
  • 第4節 ひきこもりの背景にある医学的問題 
  • 第5節 ひきこもりの予防学 
  • 第6節 ひきこもりの意義あるいは意味

第2章 ひきこもりのアセスメントと評価●野中俊介・境 泉洋・嶋田洋徳

  • 第1節 アセスメントと評価のポイント
  • 第2節 本人のアセスメント
  • 第3節 家族のアセスメント
  • 第4節 本人と家族の相互作用のアセスメント
  • 第5節 アセスメントと評価の実際および今後の展望

第3章 ひきこもりへの支援の展開●竹中哲夫

  • 第1節 把握・アウトリーチ
  • 第2節 相談受付
  • 第3節 アセスメント
  • 第4節 支援プラン作成
  • 第5節 支援の実施
  • 第6節 モニタリング
  • 第7節 プラン評価・再プラン・終結

第4章 ひきこもりへの支援において重要となる技法●鈴木美登里・齋藤ユリ・池上正樹・竹中哲夫・船越明子・丸山康彦・田中 敦・中垣内正和

  • 第1節 家庭訪問 
  • 第2節 ひきこもりにおける電話相談
  • 第3節 インターネットを使った相談
  • 第4節 本人支援(相談室などでの対面的支援)
  • 第5節 家族支援
  • 第6節 居場所
  • 第7節 ピア・サポート 
  • 第8節 医学的支援

第5章 ひきこもりへの支援を通じた地域づくり●石川良子・川北 稔・池上正樹

  • 第1節 「ひきこもり支援」から「地域づくり」へ
  • 第2節 社会資源の“開発”と“発掘”
  • 第3節 既存の社会資源の活用
  • 第4節 包摂型支援の接点としてのメディアの活用
  • 第5節 「たらいまわし」を防ぐネットワークの運用

第6章 ひきこもりへの就労支援●石川良子・鈴木美登里・川北 稔

  • 第1節 就労支援が目指すもの
  • 第2節 就労に向けたアセスメント
  • 第3節 就労に向けたプランづくり
  • 第4節 就労支援の実施
  • 第5節 ひきこもり経験を考慮した中間的就労の場の創出・開拓

第7章 地域におけるひきこもり支援を学ぶ方法●牟田武生

  • 第1節 研修方法
  • 第2節 スーパービジョン
  • 第3節 主任相談支援員の役割

第8章 今後の課題●船越明子

  • 第1節 効用と限界
  • 第2節 本ガイドブックの作成方法と改訂方法

コラム

付録

  • 1.事例集 鈴木美登里
  • 2.ひきこもりガイドラインブックFAQ 牟田武生
  • 3.アセスメント・ツール 野中俊介・境 泉洋
  • 4.相談機関リスト一覧