一般財団法人特別支援教育士資格認定協会【編】
竹田契一・上野一彦・花熊 曉【監修】

特別支援教育の理論と実践[第3版]
(全3巻)

2018年4月刊


Ⅰ巻 概論・アセスメント

責任編集:上野一彦・室橋春光・花熊 曉
B5判 並製 189頁 定価(本体2,700円+税)

Ⅱ巻 指 導

責任編集:花熊 曉・西岡有香・山田 充・田中容子
B5判 並製 251頁 定価(本体2,800円+税)

Ⅲ巻 特別支援教育士(S.E.N.S)の役割・実習

責任編集:梅田真理・鳥居深雪
B5判 並製 155頁 定価(本体2,300円+税)

 特別支援教育の中心的役割を担う特別支援教育士(S.E.N.S)養成のためのテキストが、S.E.N.S養成セミナー新シラバスに対応し改訂。特別な教育的ニーズをもつ子どもたちのために、協働しながらよりよい特別支援教育を実現するための必携書。第3版では、特別支援教育に関係する制度改革、医学領域における障害名の変更、教科学習に関わる新しい検査、発達障害支援におけるICT活用、就労前の発達障害学生への支援など、近年の大きな変化を取り入れ、第2版刊行以降の新たな情報を網羅した。

第3版刊行にあたって


 2014(平成26)年1月の国連の「障害者の権利に関する条約」(以下,権利条約)の批准を受けて,我が国では今,人々の多様な在り方を相互に認め合える「共生社会」の形成が目標とされ,学校教育の分野では,そうした社会を実現していくための「インクルーシブ教育システムの構築」が大きな課題とされています。権利条約24条に示されたインクルーシブ教育システムを実現し,共生社会を現実のものとしていくためには,2007(平成19)年から本格的に取り組まれてきた特別支援教育の一層の充実と発展が必要ですが,その際,もっとも重要なことの一つは,発達障害をはじめとする特別な教育ニーズがある子どもたちを適切に支援できる専門家(=プロフェッショナル)の養成です。
 一般財団法人特別支援教育士資格認定協会(以下,資格認定協会)では,そうした人材の育成を目ざして,2001(平成13)年3月より,特別支援教育の専門家(特別支援教育士:S.E.N.S)を養成するセミナーを実施してきました。最初の6年間は,養成セミナー科目のシラバスをもとに,各講師が独自に講義を進める形式でしたので,いわゆる「教科書(=テキスト)」にあたるものはありませんでした。しかし,セミナー各科目の内容の統一と充実を図るうえでも,S.E.N.S 資格の存在価値をアピールしていくうえでも,標準的なテキストが必要だという意見・要望が高まったため,2007(平成19)年4月に,S.E.N.S 養成セミナーテキスト『特別支援教育の理論と実践[第1 版]』を公刊しました。
 このテキストは,養成セミナーの36 ポイントの内容を,「T 概論・アセスメント」「U 指導」「V 特別支援教育士(S.E.N.S)の役割・実習」の3冊にまとめたものですが,それぞれの科目が最新情報に基づいて書かれているため,定期的な加筆・修正が必要となります。資格認定協会では,5年をメドにセミナーテキストの更新を考えており,2012年4月には,WISC-IIIからIVへの移行などアセスメント領域を中心に内容を大きく改訂した『特別支援教育の理論と実践[第2版]』を公刊しました。しかし,特別支援教育と発達障害支援の分野はまさに「日進月歩」で,第2版公刊以降にも,法律・制度,医学,支援ニーズなどの面で非常に大きな変化がありました。それら最新の動向を取り入れて公刊したのが,本書『特別支援教育の理論と実践[第3版]』です。
 今回の第3版では,特別支援教育に関係する制度改革(例えば障害者差別解消法に伴う合理的配慮),医学領域(DSM-5)における障害名の変更,教科学習に関わる新しい検査,発達障害支援におけるICT活用,就労前の発達障害学生への支援,指導実習での幼児期の支援の検討など,ここ数年の急速な変化に対応した内容を大幅に取り入れ,第2版公刊以降の新たな情報を網羅したものとなっています。
 最新情報を取り入れて書かれたこの3冊のテキストがLD,ADHD等の基礎と実践指導のバイブルとして,「特別支援教育の真のプロフェッショナル」を目指す皆さんの日々に活用されることを切に望んでいます。

一般財団法人特別支援教育士資格認定協会 理事長 竹田契一