下園壮太監修/メンタルレスキュー協会著

クライシス・カウンセリング

A5判 200頁 定価(本体2,800円+税) 2018年4月刊



ISBN978-4-7724-1615-3

 クライシス・カウンセリングのクライアントは、一刻も早く何らかの光を見出したい。それには、数カ月をかけて成長を促すカウンセリングや、過去を解きほぐすカウンセリングは必要ない。
 クライアントは、次の4つの痛いところをかかえている。@疲労感・負担感(クライアントはとにかく疲れている)、A無力感(自信がなくなり、自分には何の手段もないと感じている。どこにも居場所がない、誰も助けてくれないという孤独感)、B自責感(うまくいかないのは自分のせいだ)、C不安感(能力もなく努力もできない私を、みんなが嫌っている。今度、この状態はよくならない。同じような悲惨な出来事が続くかもしれないという悩み)である。
 支援者にできることは、4つの痛いところを緩めてあげること。具体的には、短時間で味方になり、適切なアドバイスをしてあげること、である。事態は重大だが、対処方法は限られており、それを習得することはそれほど難しいことではない。
 本書では、現場での支援の質が少しでも上がるように、カウンセリングの手順をパターン化して解説。

おもな目次

第1章 クライシス・カウンセリング

  • T クライシス・カウンセリングの概要
  • U クライシス・カウンセリングの学び方
  • V クライシスのクライアントとは
  • W 支援者(カウンセラー)はどのように対応しがちか
  • X クライシス・カウンセリングの学び方のポイント

第2章 メッセージコントロール

  • T メッセージコントロールとは一言で言えば“人間関係構築のスキル”
  • U 人はメッセージで交流する
  • V メッセージはどうやって出せばいいのか
  • W 人(原始人)はピンチに陥るとうつ状態で身を守る(クライシス状態の説明の一方法)
  • X カウンセリング現場におけるメッセージコントロールスキル
  • Y メッセージの階段を上る時の注意
  • コラム@ 研修に使えるメッセージコントロール
  • コラムA リーダーとして
  • コラムB 組織支援で大切なこと

第3章 自殺念慮対処

  • T 自殺念慮対処カウンセリングの現状
  • U 死にたい気持ちを持つクライアントの特性
  • V 死にたい気持ちはほとんどの場合うつ状態が原因
  • W どうして現代人のうつが増加しているのか
  • X カウンセラーの姿勢
  • Y うつ状態へは「早期」に3つの基本対処(休養・受診・環境調整)を
  • Z 具体的カウンセリング法
  • コラムC 突然「折れる」ことも

第4章 惨事対処

  • T 惨事対処カウンセリングの現状
  • U 惨事後のクライアントの特性
  • V カウンセラーの姿勢
  • W 具体的カウンセリング技法
  • X 惨事後のカウンセリングを取り巻く現状
  • コラムD 消防での活動
  • コラムE 初回はいつだって惨事対応
  • コラムF 震災におけるケア

第5章 クライシス・カウンセリングを鍛えよう

  • (NPO法人メンタルレスキュー協会の活動)
  • T クライシス・カウンセリングをどう学ぶか
  • U クライシスへの支援
  • コラムG メンタルレスキュー協会の認定試験の概要

付録1 職場で自殺が起こった時の対応

付録2 身近な人を亡くした時に知っておきたいこと