MANAGING SUICIDAL RISK, Second Edition

津川律子著

CAMS 自殺の危険のマネジメント
治療者と患者の協働

B5判 250頁 定価(本体4,200円+税) 2018年8月刊



ISBN978-4-7724-1640-5

 世界中で起きている,患者の自殺という最も重大な問題の予防に向き合うには何が重要か。
自殺の危険の高い患者に対する治療にとって,本書で紹介するCAMS(Collaborative Assessment and Management of Suicidality)の治療的アプローチは革新的な枠組みとなる。
 CAMSでは治療者と患者の「協働」が鍵となる。治療者は患者自身も積極的に診断や治療に関与していくよう働きかけることで,治療の効果を最大限に引き出そうとする。著者は,初回セッションでの危険評価,治療計画の立案,その後の評価,終了の決定,終了後の計画といった治療経過で一貫して患者の関与を強調する。
 また,CAMSの治療においては自殺状態評価票(SSF: Suicide Status Form)が欠かせず,危険評価用紙としてだけでなく,治療を通して応用的に使用する臨床ツールとなっている。巻末付録にはSSF本体と記入例,記入における各マニュアルを収録しており,実際の臨床での使用を見据えたつくりとなっている。
 SSFには,万が一患者の自殺が起きてしまった場合の医療過誤訴訟から臨床家を守る治療の記録としての役割もあり,この問題に関する章も一読の価値がある。
 本書は自殺予防に携わる臨床家にとって新たな道標となる治療の哲学と実践的アプローチの書である。

おもな目次

序文
はじめに
謝辞
第1章 自殺の危険の協働的評価と管理―現代の治療領域における自殺に焦点を当てた臨床的介入
第2章 SSFとCAMSの発展
第3章 臨床的ケアの体制とCAMSの最適な実施法
第4章 CAMS危険評価―SSFの協働的使用
第5章 CAMS治療計画―患者と協力して自殺に焦点を当てた治療計画を立てる
第6章 CAMS中間セッション―自殺の危険評価のモニターと治療計画の更新
第7章 CAMS臨床結果と治療後計画―人生からの教訓と自殺の危機後の人生
第8章 医療過誤訴訟の危険を減らす手段としてのCAMS
第9章 CAMSの適用の拡大と将来の発展
おわりに

  • 附録A 自殺状態評価票(Suicide Status Form: SSF)第4版(SSF-4)
  • 附録B SSF主要評価尺度評点マニュアル
  • 附録C SSF生きる理由と死ぬ理由コード・マニュアル
  • 附録D SSFたったひとつのこと反応コード・マニュアル
  • 附録E CAMS治療ワークシート
  • 附録F CAMS評価尺度(CRS.3)
  • 附録G CAMSについてしばしば尋ねられる質問
  • 附録H ビルに対して実施したCAMSの実例
  • 訳者あとがき

訳者あとがき