成田善弘著

精神療法家のひとりごと

四六判 196頁 定価(本体2,800円+税) 2019年4月刊




ISBN978-4-7724-1691-7

……(書くこと)が自分のためだけでなく、自分と感性の似たところのある精神療法家の共同体というものがあると信じて、その共同体に向かって書くという気持ちになってきた。…… ……私たちは一人ひとり切り離された存在であり、ひとりで生まれ、有限の生を生き、ひとりで死んでゆくのです。そしてそれゆえにこそ、互いにいつくしみ合わねばならないのでしょう。精神療法家であるということは、こういういつくしみの心を日々新たにするということなのでしょう。……(本文より)  「精神療法」連載の単行本化。著者が日々思っていることやひとりごとでつぶやいていることをまとめた珠玉のエッセイ集。「師弟」「人間観」「自己開示」「孤独」「人生の終末」……などのキーワードに焦点をあてて言葉たちが溢れる。連載分に未掲載の「傾聴とはどういうことか」という講演録を付け加えた。精神療法家のみならず、「人として」心に留めておきたい文章がたくさん詰まった一冊。

おもな目次

「本を読む」ということ
精神療法家を志す動機について
「先生」と呼ばれて
師弟について
スーパービジョンについて
患者観、人間観について
治療者の自己開示について
治療者が病気になるとき
書くことをめぐって
「わかる」とはどういうことか
終結について
ひとりごと
傾聴するとはどういうことか―「坊っちゃん」(漱石)の語りを聴く
あとがき