成瀬悟策編著

動作療法の治療過程

A5判 148頁 定価(本体3,400円+税) 2019年6月刊




ISBN978-4-7724-1694-8

 本書は,からだを動かすことを通してこころの不調を変化させようとする新しい心理療法(動作療法)の進め方を,実際の治療過程に沿って提唱,解説したものである。
 この動作療法はこころとからだ(動作)の一体的,調和を基礎に置く東洋的立場に基礎を置きながら,その技法は今日的な一般心理療法やカウンセリングに則りながら,具体的な進め方は全く独自の新しい心理療法を発展させている。
 動作療法では治療課題としての選ばれた動作パターンを実現,達成することを通して,自信ある自由,主導的な前向きの動作の仕方,ないしこころを体験することを目指す。そのためにはどのような過程を辿るのかを,これまでの多くのケースの中から選び出し,初回面接から,治療終結までを分かりやすく,執筆者ごとに分担執筆したのが本書である。もちろん来談者は一人ひとり独自の存在であるから,本書通りのこともあれば,そうでない場合もあるが,おおよそのプロセスはここに述べたものからそれほど遠くないので,動作療法というものが理解できるようになっている。それ以上の理解には,本書を参照しながら,実際にケースに当たって体験していただくほかはない。その過程の中で思いがけぬ現象に出会いながら,この動作療法の奥深さを体験していただけることを願う。

おもな目次

はじめに
1.生命活動としての動作とこころ
2.こころの不適応で動作が不調
3.動作不調の解消でこころの適応が増進
4.動作法の具体的な手順
5.治療課題の実現過程
6.課題実現過程における抵抗
7.痛みへの対応・処理
8.課題実現過程における主動感と動作感の調整・調和
9.治療・援助の過程の終結