藤野京子著

罪を犯した女たち

四六判 192頁 定価(本体2,800円+税) 2020年3月刊



ISBN978-4-7724-1711-2

 罪を犯した女性たちは、どこでどのように間違えて犯罪に至ったのか? 犯罪に走るまでの人生は、どのようであったのか? 自身が犯罪に走ってしまった、あるいは走っていることをどのようにみなしているのか? 犯罪をした自分をどう思っているのか? 本書では、筆者がインタビューを行って得た当事者の語りを紹介していく。いずれも、匿名を条件に公表する許諾を得、一般ではなかなか触れることが難しい貴重な資料である。
 心理臨床家のうち、非行や犯罪に走る人にターゲットを当てている人はそれほど多くはない。自分の領域とは接点がないと思っている方もいるかもしれないが、疾患を抱えていることによる「生きづらさ」が非行や犯罪の促進要因になっていることもある。人として質を保った生活を送るためには、就労支援や住む場所といった多角面からの支援が有用であることを本書を通じて伝えたい。

おもな目次

はじめに
第1章 犯罪に走った人の語り
第2章 途中までは「いい子」だった女性
第3章 わが子と離れた生活を余儀なくされている薬物依存女性
第4章 結婚しても母親の呪縛から逃れられない女性
第5章 家族の借金返済を買って出て、万引きを繰り返すに至った女性
第6章 世間知らずで反社会的な人に利用されてしまった女性
第7章 生きづらさを理解されずに失敗を繰り返す女性
第8章 児童自立支援施設経験者のその後
第9章 投資の話を持ちかけて数百万を騙し取った元銀行員
第10章 あるAV女優のその後
第11章 身体を壊したことを機に転落した女性
第12章 置き引きで全国行脚してきた女性
第13章 暇があるとギャンブルをしてしまう女性
第14章 夫の認知症の進行を恐れて殺めた女性
第15章 女性犯罪者の語りを通してみて
おわりに