『臨床心理学』増刊第6号

臨床心理職のための「研究論文の教室」
研究論文の読み方・書き方ガイド

B5判 220頁 定価(本体2,400円+税) 2014年8月刊


ISBN978-4-7724-1383-1

 「臨床例をどうやって研究にまとめればいいのか?」「研究を始めたいけど何から手を付けたらいいのかわからない」「臨床と研究をつなげるのは守秘義務の問題もあって難しい」……臨床実践と同じく,対人援助専門職としての臨床心理職に求められる必須スキルである臨床研究,なかでも臨床と研究を共存させる方法の習得は,臨床実務に追われる臨床家にとってハードルの高い課題でもある。『臨床心理学』増刊第6号では,「臨床心理職のための「研究論文の教室」――研究論文の読み方・書き方ガイド」と題して,日常臨床を研究するためのセオリーをわかりやすく解説する。ベテラン臨床家=研究者による研究論文の書き方,事例研究法と質的研究法の進め方,臨床心理学研究におけるエビデンスの考え方,現場実践で書くための工夫,研究テーマを育むための工夫など,第一線で活躍する臨床家=研究者が研究の方法論をやさしく丁寧にガイドする「ゼロからわかる臨床研究入門」。

おもな目次

Ⅰ−イントロダクション

    研究という実践―論文執筆の前に:森岡正芳

Ⅱ−座談会「研究論文の教室」――臨床心理職が研究論文を書くとき:森岡正芳,大山泰宏,酒木 保

Ⅲ−私の臨床心理学研究論文の書き方

    私の臨床心理学研究論文の書き方@:大山泰宏
    私の臨床心理学的研究論文の書き方A―伝えたいことを伝えていくために:永田雅子
    私の臨床心理学研究論文の書き方B―量的研究を念頭に:坂本真士
    私の臨床心理学研究論文の書き方C:岩宮恵子
    私の臨床心理学研究論文の書き方D:岩壁 茂

Ⅳ−臨床心理学研究における根拠づけ

    歴史をふまえる―臨床心理学研究のこれまで:サトウタツヤ
    量的データの集め方と扱い方:竹林由武,杉浦義典
    語りからデータを得て実証する:野村晴夫
    臨床心理学における「実験」:佐々木玲仁
    臨床心理学研究における根拠付け―投映法から実証する:煖エ靖恵
    事例というデータと根拠づけ:伊藤良子

Ⅴ−事例研究法と質的研究法

    質的データをどう扱うか――質的研究の手ほどき:安田裕子
    事例研究の2つの方向性―事例に基づく普遍性を求めて:山川裕樹
    参与観察と研究記録:川野健治
    エピソード/ケースビネットの記述:近藤(有田)恵
    事例研究法と質的研究法―事例を資料とするときに留意すること:廣瀬幸市
    描画を研究素材とするときに留意すること:坂中尚哉
    事例を通した仮説生成と検証:斎藤清二

Ⅵ−現場実践から書くうえで大切にしたいこと

    研究における動機(ムーヴ):煖エ幸治
    心療内科:上田勝久
    青年期―臨床実践と研究の往還:田中慶江
    いじめ・学校問題:田中健夫
    児童福祉施設・特別支援教育:山根隆宏
    スポーツ臨床:鈴木 壯
    被害者支援の現場実践から書くうえで大切にしたいこと:村本邦子
    当事者研究―伝えたいことを伝えていくために:山本智子
    集団・福祉コミュニティ―コミュニティにおける音楽を媒介とした新たな関係づくりを目指した実践研究の試み:松本佳久子
    倫理の遵守と研究のリアル:松下姫歌

Ⅶ−研究テーマを育む―論文を書く前に

    論文指導―学生・院生からの質問に応える:石原 宏,中間玲子 研究デザインと論文執筆:仲 淳,青木佐奈枝,大前玲子 若手・中堅による研究論文執筆体験談:古市真智子,榊原久直,竹田 剛,近藤龍彰,松浦隆信