藤掛 明著

描画テスト・描画療法入門
臨床体験から語る入門とその一歩あと

オンデマンド版

四六判 196頁 定価(本体3,200円+税) 2013年7月刊


ISBN978-4-7724-9001-6

 クライエントの描いた絵を前にして,それをどう受け止め,どう読み解いていけばよいのだろう。そもそもクライエントに何を,どのように描いてもらえばよいのだろうか。
 著者は描画との出会いからその治療的応用にいたるまで,描画臨床を学ぶ過程においてそのような問いに直面し,多くの出会いによって会得してきたことを,多くの具体的な事例やエピソードを通して語っている。臨床家としての体験が紡ぎあわされた本書を読み進むうちに,描画テスト・描画療法の基礎的骨格が自然と浮かび上がってくる。また,臨床家として入門の一歩あとに求められる豊かな肉付けも,著者の経験と実感に基づいて語られているので,きわめて納得しやすいものである。
 さまざまな領域で描画を用いたアセスメントや治療的接近がさかんになっているが,本書はそのような臨床現場で必ずや身近におかれるべき一書である。

おもな目次

    第Ⅰ章 つぶやきを聞く――描画テストとの出会い

      真夜中のつぶやき
      色紙へのこだわり
      樹木は語る
      贈り物と置きみやげ

    第Ⅱ章 何を描いてもらうのか――描画教示の選択

      仕事と借金・塀と雨どい
      ひったくり少年とグループ画
      雨の降る情景
      甘えじょうず

    第Ⅲ章 何を受けとめるのか――読みの外堀を埋める

      切り株のインテリア
      三枚の絵
      時には大道芸人のように
      描画と常識

    第Ⅳ章 いかに読み解くのか――読みの内堀を埋める

      回想の帰り道
      私の家族画類型
      もう一つの世界

    第Ⅴ章 何を体験してもらうのか――描画療法の感動

      家族療法の研修
      素顔に触れるとき
      キレる若者と描画療法
      ある講義

    付 実践ノート――描画テスト・描画療法を始めるために

      描画テストの方法と文献
      描画学習者の類型