成田善弘著

強迫症の臨床研究

オンデマンド版

A5判 288頁 定価(本体6,000円+税) 2013年7月刊


ISBN978-4-7724-9003-0

 強迫現象は,神経症,うつ病,分裂病,境界例,てんかん,その他さまざまな病態に出現し,広義に解釈すれば健常人の日常生活にも広く認められる。本書は,著者が長年の臨床経験からもっとも「縁があった」とする強迫症とその周辺(境界例,対人恐怖症,思春期・青年期患者の精神病理,分裂病)に関する治療論的な論文集である。初期の研究『「自己完結型」と「巻き込み型」強迫』をはじめとして,一つ一つの論考においては,治療者と患者のかかわり,また学派を超えた精神療法の技法的な留意点や実際的な工夫,常に治療と裏返しにある著者独特の精神病理学がわかりやすく述べられている。“私自身の中にある強迫性と,そしてさらにその内層にある分裂気質とが患者のそれと共鳴した……”と著者自身の解説にあるように,著者の精神療法観がもっとも自然に現れた刺激的な臨床書となっている。

おもな目次

序 章

    「強迫性格」とは何か
    治療者の言葉

T 強迫症の精神病理

    「自己完結型」と「巻き込み型」強迫
    強迫症の構造分析
    強迫症の病理と治療
    強迫症者の家族特性
    女性の強迫症

U 強迫症の精神療法

    青年男性の精神療法
    女性の精神療法
    男性治療者と女性治療者の役割をめぐって

V 強迫症の周辺

    対人恐怖症
    現代社会の人間像と境界パーソナリティ
    思春期・青年期の精神病理
    分裂病者と会うときに