下坂幸三著

摂食障害治療のこつ(POD版)

A5判 210頁 定価(本体4,200円+税) 2013年11月刊


ISBN978-4-7724-9007-8

 摂食障害患者の治療が苦手な治療者は少なくない。しかしながら近年,患者数が急増したため,この障害に対処できる治療者が増えることは時代の要請といえる。
 著者は長年にわたり,家族面接を通して,当人の自他の見方と,家族の自他の見方を束ね,これに治療者の視点を加えて総合することによって摂食障害という困難な病気の全容を把握することにつとめてきた。
 著者の治療において大きな特徴となるのは,家族の大幅な参加を前提とした治療論を展開している点にある。臨床現場に家族面接を導入することによって摂食障害の治療成績は格段に向上する。たとえ患者本人が受診しない場合でも,家族面接を通して患者に好影響を与える手立てもある。
 本書は摂食障害治療の第一人者として重症例・慢性例と取り組んできた著者が,おのずと到達したその治療の「こつ」を,余すところなく披瀝するものであり,摂食障害という病気に苦しむ本人と家族をともに援助するという視点から書かれた,実践的な臨床書である。

おもな目次

    序 章 摂食障害の治療指針
    第1章 座談・摂食障害――昔の患者と今の患者そして治療――
    第2章 摂食障害 ――その現象と対策――
    第3章 摂食障害と強迫
    第4章 アノレクシア・ネルヴォーザ覚書
    第5章 過食症に対する外来心理療法の原則
    第6章 神経性無食欲症に対する常識的な家族療法
    第7章 父親の態度に照らしてみた摂食障害の発達の病理
    第8章 摂食障害患者とその家族に対する心理教育的アプローチ
    第9章 「摂食障害者の家族」補遺
    第10章 「粗っぽい家族療法」について
    第11章 受診しない摂食障害者の家族援助による治療