アン・ワイザー・コーネル著/村瀬孝雄監訳/大澤美枝子訳/大澤美枝子,日笠摩子訳

新装版 フォーカシング入門マニュアル/ガイド・マニュアル

A5判 342頁 定価(本体4,200円+税) 2014年9月刊


ISBN978-4-7724-9018-4

 心理療法の過程でとかく見落とされがちな〈身対的〉水準での気づきが,ジェンドリンによりフェルト・センス(感じられた意味感覚)と名づけられ,その認識をとらえる過程がフォーカシグと呼ばれるようになった。以来,その有効性と積極的活用が唱えられながらも,具体的に修得する術についてはなかなか明らかにされずにきた。本書は,5つのスキルと5つのステップをたどるうちに,自然と微妙な気づきをとらえられるようになるコツが散りばめられた,誰もが使えるように工夫された待望の手引書である。
 このたび,多くの要望を受けて『フォーカシング入門マニュアル』と『フォーカシングガイド・マニュアル』を合本として再刊した。

おもな目次

フォーカシング入門マニュアル
      日本語版への序

    第1部:フォーカシング

      1.1 フォーカシングとは何か?
      1.2 フォーカシングはどう役立つか?
      1.3 フォーカシングの発見
      1.4 フェルト・センス
      1.5 フェルト・センスについて
      1.6 知らないという態度
      1.7 フォーカシングの技能
      1.8 フォーカシングのステップ
      1.9 認めること(Acknowledging)
      1.1O 関係を見つける
      1.11 友だちのように居ること
      1.12 共鳴させる 
      1.13 受け取る
      1.14 からだの内側に注意を向ける
      1.15 フェルト・センスを見つける,あるいは招く
      1.16 取っ手を手に入れる
      1.17 その感じと一緒に居る
      1.18 終わりにする
      1.19 すっきりとした間をつくる(Clearing a Space)

    第2部:傾聴(リスニング)

      2.1 リスナー(聴き手)が居てくれる時のフォーカシング
      2.2 フォーカサーに聴き入ること
      2.3 何を伝え返すかの選択
      2.4 訂正されるに任せること 
      2.5 傾聴に関する質問に応えて
      2.6 傾聴におけるいくつかの役割

    第3部:フォーカシングを妨げるもの

      3.1 それを批判すること
      3.2 それを疑うこと
      3.3 それを過小評価する(割り引いて受け取る)こと
      3.4 それを押しつけること
      3.5 それを急かせること
      3.6 それを怖がること
      3.7 それを直すこと
      3.8 それに選択を強いること
      3.9 行為についての特別な覚え書き

    第4部:フォーカシングの練習

      4.1 練習なくして進歩なし
      4.2 練習にあたって基本的に守るべきこと
      4.3 3人組および総当たり形式での基本ルール
      4.4 一人でするフォーカシング

    第5部:上級の傾聴技法

      5.1 上級の傾聴はガイドすることではない
      5.2 全身を挙げての傾聴──単なる一技法ではなしに
      5.3 いつ正確な伝え返しに戻るか
      5.4 それの或る部分を伝える途を選ぶ

    第6部:上級のフォーカシング

      6.1 からだと一緒に居る
      6.2 〈批評家〉などのようにあまり友好的でない感情を扱う
      6.3 ポジティヴな内的関係を創りあげる
      6.4 フェルト・センスの助けになる質問をする

フォーカシングガイド・マニュアル
      日本語版への序
      はじめに

    第1部 ガイディングの一般的原則

      1.1 そこに居ること
      1.2 本当に手引きしてくれるのはフォーカシングの過程それ自体
      なのです
      1.3 フォーカシング同様,ガイディングもからだ全体の過程です
      1.4 傾聴が基本です
      1.5 しかし,何でも繰り返せばよいというわけではありません
      1.6 用語の使い分けについての若干の取り決め:私はフォーカシン
      グしますが,私が「あなたをフォーカシングする」ことは
      ありません
      1.7 提案(サジェスション)と質問
      1.8 実行可能なことを提案しなさい
      1.9 一つのことが起こったことを確かめてから,次の提案を
      1.1O ステップは赤ちゃんのように小さく,そして,いつでも元に
      戻ってやり直せるように
      1.11 フォーカサーにはいつも「はい」と答えなさい
      1.12 そして,フォーカサーには「いいえ」と言ってもらいましょう
      1.13 プライバシーは大切に
      1.14 ガイドはフォーカサーのためにセッションを「支えている(ホールドする)」
      1.15 話す速さや声の調子も重要です
      1.16 「なにも」対「なにか」,その他の関連語
      1.17 自分の言葉づかいをよく聞きましょう
      1.18 専門語は使わないこと
      1.19 近すぎる場合/遠すぎる場合
      1.2O 内側との関係

    第2部 セッションの進み方(段階をおって)

      2.1 からだの内側に注意を向ける
      2.2 フェルト・センス(意味ある感じ)を見つける,あるいは招く
      2.3 特定の問題に取り組む人への援助
      2.4 認める
      2.5 なにかいいものが出てきたら,どうするか
      2.6 取っ手を手に入れる
      2.7 取っ手としてのイメージ
      2.8 共鳴させる
      2.9 内側との関係づくりのための共鳴
      2.1O そこにあるものに優しく仲良く
      2.11 その感じと一緒に居ることがセッションの中心です
      2.12 それの立場から感じる
      2.13 怒りと恥ずかしがりについてとくに一言
      2.14 フォーカサーがそれに質問をする
      2.15 フォーカサーがそれを聞いたことをそれに伝えるための援助
      2.16 共感を伝える
      2.17 今の自分を聴き手として招き入れる
      2.18 受け取ることは,シフトによってやってきたものを歓迎し,守ることです
      2.19 終わりに向けて
      2.2O 終わり

    第3部 妨害を乗り越える手助け

      3.1 近すぎる過程
      3.2 大きくて圧倒されてしまうような気持ちへの対応
      3.3 初めに間(ま)を作ること
      3.4 まったくフェルト・センスがとらえられない時……
      3.5 ……そして,それがなくなってしまった時,取り戻すには
      3.6 二つ以上のものが出てきた時
      3.7 肯定的なものと否定的なものが出てきた時
      3.8 からだに戻って確かめる
      3.9 もし受け入れることに対してなにかが「ノー」と言ったら
      3.1O 気持ちについての気持ち
      3.11 妨害こそフォーカシングをするべき絶好の場所
      3.12 完全なフェルト・センス(The Full Felt Sense)
      3.13 「生きている『それ』」──それをどう聴き,どう活かすか
      3.14 二つの部分の間の葛藤──その対処法と予防策
      3.15 あなたの提案したことがうまくいかない時
      3.16 行動停滞と中毒をどう扱うか
      3.17 批評家やその他の邪魔をする声
      3.18 沈 黙
      3.19 内側との関係対機能不全の姿勢
      3.2O 機能不全の姿勢と共鳴

    第4部 特殊な場合

      4.1 からだで感じることが難しい場合
      4.2 からだの中心部分以外でのフェルト・センス
      4.3 痛みその他の生理的なものに基づいた感覚
      4.4 暝想に陥る人たち
      4.5 他の療法を学んだことのある人
      4.6 身体イメージが歪んでしまうこと

    第5部:初めての人をガイドする場合

      5.1 予期しないことが起こると予期していなさい
      5.2 自分の言葉づかいによく注意すること
      5.3 傾聴だけで十分と思わないように
      5.4 ガイドの途中で教えてもいいのです
      5.5 初めてのセッションの前に話すこと