小俣和義著

親子面接のすすめ方 POD版
子どもと親をつなぐ心理臨床

A5判 210頁 定価(本体3,200円+税) 2015年4月刊


ISBN978-4-7724-9020-7

 子どもを対象とする心理臨床では,子ども自身が自発的に相談機関を訪れるのではなく,まず保護者が問題意識や不安を抱えて来談してくるケースが一般的である。本書は,親と子をつなぐことで相互の関係性をより客観的につかむことができるという有効性をもつ,「同一セラピスト親子並行面接」の技法についての解説書である。
 第Ⅰ部(解説編)では,子ども・親・家族へのかかわり方の基本,言葉の使い方,面接の場の雰囲気の作り方,信頼感を得るための留意点,等,親子面接を実施するための原則を学派にとらわれず日常の言葉で,わかりやすく解説する。第Ⅱ部(事例編)では,実際のケースを呈示しながら,初回面接と見立て,経過の聞き方,事例の読み方,等,さまざまな臨床的課題について詳細に検討を加えることで親子面接の持つ力を明らかにしている。子どもの心の臨床に携わる専門職が,子どもと親への心理的援助のこつを身につけるための恰好の実践的指導書である。
 著者は,本書に収録した親子面接に関連する臨床研究により,日本心理臨床学会「奨励賞」(2002年)を受賞した。

おもな目次

      序章 子どもの発達と心理的課題――子どもと家族への心理面接を始める前に

    第Ⅰ部 解説編:親子面接の技法

      第1章 子どもと親へのアプローチ
      第2章 初期面接と見立て
      第3章 同一セラピスト親子並行面接の導入とすすめ方

    第Ⅱ部 事例編:子どもと親をつなぐ心理面接の実際

      第4章 心理面接におけるつなぐことの意義――事例研究を読むために
      第5章 事例①:分離不安を呈した小学生女児への同一セラピスト母子並行面接
      第6章 事例②:揺れる思春期心性を母親と協力して支えた事例
      第7章 事例③:並行親面接の導入に強い抵抗を示す母親へのかかわり――過食や浪費などの行動化を繰り返す青年女子の事例を通して
      第8章 事例④:同一セラピスト親子並行面接における「枠」の作り方
      第9章 事例⑤:子育てに悩む母親への個人療法的アプローチ――限られた回数のなかで行う心理面接の実践的工夫