信田さよ子著

アディクション臨床入門 電子書籍版
家族支援は終わらない

四六判 248頁 定価(本体2,400円+税) 2016年6月刊



 アディクション臨床における「当事者」とは誰か? 「抵抗とともに転がる」とは何を意味するのか? 「家族の変化の起動点」はどこにあるのか? カウンセラーとクライエントの「共謀」とは何か?
 アディクション臨床は、その黎明期からつねに医療モデルと司法モデルの境界線上で揺れつづけ、当事者不在のなかで医療の無力化を、依存する当事者に苦しむ家族への支援の無効化を突きつけられてきた。 しかし、ドメスティックバイオレンスや児童虐待をも視野に収める逆転の発想は、アディクション臨床における心理職の役割を確立することにもなる。アダルトチルドレン、自助グループ、治療的共同体、被害者臨床を補完する加害者臨床などのコンセプトと実践を取り込む機動力で、アディクション臨床とともに走りつづける臨床家の思想遍歴と臨床美学を一挙公開。
 藤岡淳子との初対談を収録したアディクション・アプローチの聖典!

おもな目次

序章 エッジから思考する―命を吹き込まれた言葉
▼第1部 アディクション臨床の理解

  • 1 アディクション臨床前史―松村康平とラディカルな思考
  • 2 脱医療的実践を求めて―アルコール依存症と医療の敗北
  • 3 アディクションを理解する―アディクション治療と心理職の役割
  • 4 「当事者」とは誰か?―家族の絶望と治療の誕生

▼第2部 アディクション臨床の実践

  • 5 家族支援と初期介入―底つき・タフラブ・援助の条件
  • 6 初期介入としての初回面接―家族面接の重要性
  • 7 問題を再定義する―医療モデルと司法モデルの境界線
  • 8 家族の変化の起動点を構築する―変化の第一歩
  • 9 カウンセラーが味方になる―共謀・連帯・カウンセリングの再構成
  • 10 非自発的来談者をどうするか?―「まずいっしょに転がる」

終章 夜戦の日々―大衆文学としての私設心理相談
対談 信田さよ子×藤岡淳子